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読書と芸術と食欲の秋・・・と神田古本まつり

台風去りし後のさっぱりと涼しげな空・・・
中秋の名月を仰いで記憶のおもちゃ箱を探る・・・
あれはいつ頃の話だったか・・・
前髪を切り揃えて貰い、得意げに自転車のサドルの後ろを
つかんで夜空を見上げていた。
危うげな姿勢で私は父の背中越しに
蒼い蒼い満月を見ていた。
腕の間にギュッと、買ってもらったばかりの
日本人形を挟んでいた。

月は大きく冷たくそして本当に蒼かった。

家に着いて大声で泣いた記憶
母のおろおろと困惑した顔が今も目に浮かぶ
父の怒鳴り声、と背中
また私を後ろに乗せて道を戻る。
探しに戻りながら
その背は既に諦めていたと
今思う。

人形は落ちて直に誰かに拾われ持ち去られたのだ
そんな時代だった。
きっと大切にされたに違いない。
今言える負け惜しみの言葉

蒼い蒼い満月の
ちょっと涼しい夜風の記憶
お月見団子の記憶は無いが
きっときっと食べていたのだろう、と思うのです。
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